【挽き方?温度?】ペーパードリップでコーヒーの味を調整する方法!

初心者向け

最も敷居が低く、初心者でも始めやすいペーパードリップ。今は色々な抽出方法やレシピが見つかりますね。でも、調べてみると人によって淹れ方が違いますよね?それもそのはず。コーヒーは苦味や酸味など様々な味わいがあり、飲む人や淹れる人の好みによっても淹れ方が変わってきます。

私も以前、挽き方や温度を気にせずに淹れ、上手にコーヒーを淹れられず、豆が悪いと決めつけてしまっていました。現在はその豆や飲みたい雰囲気に合わせて調整しており、楽しみながらおいしいコーヒーを淹れられるようになりました。

この記事ではペーパードリップで味を決める要素と調整方法をお伝えします。調整を繰り返して好みの味に近づけていきましょう。

味は何で決まるのか?

コーヒーの味の決め手はなんでしょう?豆が違うと味が変わるのはもちろん、挽き方やドリッパー、お湯の温度など味わいを決める要素はたくさんありますね。

コーヒーはお湯と粉が接触した際に、コーヒーの成分がお湯に溶けだすことで抽出されます。

コーヒー豆の成分はそれぞれ溶けやすさが異なり、酸味→甘味→苦味の順に溶けやすくなります。コーヒー成分の抽出量が少ないと酸味が強くて薄いコーヒーに、抽出量が多いと苦味が強くて濃いコーヒーに繋がります。

つまり、コーヒーの味わいは豆の持つ味わいをどう抽出するかによって決まってきます。

豆×抽出量=コーヒの味! 豆のポテンシャルをどう引き出すかが重要!

では抽出量は何で決まるのでしょうか?簡単に解説していきます。

焙煎度合い

豆が味の一番の決め手となります。ブラジルやコロンビアなどいろいろな豆が販売されており、初心者の方は違いがわかりづらいでしょう。そのため、初心者の方でも理解しやすい焙煎度合いについて考えてみましょう。

コーヒーは焙煎時の熱による化学反応によって独特な味わいや香りを生み出します。生豆の状態ではあの香りや味わいは抽出できません。焙煎時間が短くて豆の色合いが薄い状態を浅煎り、焙煎時間が長く、豆の色合いが濃い状態を深煎りといいます。

コーヒー豆の成分は焙煎序盤に酸味成分が構成され、次第に苦み成分が形成されていきます。そのため、浅煎りの豆は酸味が強く、深入りの豆は苦味が強くなります。

お店によってはどういった豆なのか焙煎士が見極めておすすめ焙煎度を出している場合もありますので、最初はお店のおすすめ焙煎度を選んでみてもいいでしょう。

豆の挽き方

豆の挽き方によってお湯とコーヒー豆の接触面積が変わります。細く挽くと接触面積が大きくなり抽出しやすくなりますし、粗く挽くと接触面積が少なくて抽出しにくい状態となります。

左の細挽きと右の中挽きでは、かなり味わいが変わってきます。

細挽きの方は苦味が強調され、浅挽きでは酸味が強調された味わいになります。

また、挽き方によって抽出時間が変わってくるのもポイントです。細挽きではお湯が落ちづらくなるため抽出時間が長く、粗挽きでは抽出時間が短くなります。

ドリッパー

皆さんはどんなドリッパーを使っていますか?ドリッパーを変えることでも味が変化します。

私は昔カリタの3つ穴を使っており、当時は深煎り、細挽きと極端に苦いコーヒーを好んでおり、その時の悩みが雑味が強く出過ぎることでした。

苦いんだけど、雑味がある…。ハンドドリップってこうなるのかな…。

それもそのはず。深煎り、細挽きに加えて台形型でゆっくりと抽出していたため、抽出量が多すぎて雑味が出てしまっていたんですね。

穴が大きくなると抽出速度が変化します。円錐型はお湯の抜けが速いため、抽出量が少なくすっきりとした味わいになります。V60やコーノが有名ですね。

反対に、台形型では抽出量が増え、どっしりとしたコクのある味わいになります。カリタの3つ穴やメリタの1つ穴が挙げられますね。

お湯の温度

食塩水を思い浮かべてみてください。常温のお水に塩を入れるよりも、熱湯に塩を入れたほうが溶けやすいですよね。コーヒーでも同様にお湯の温度高いほど、コーヒー成分は抽出しやすくなります。

沸騰したての熱湯を注ぐと、必要以上にコーヒー成分を抽出してしまうため、余計な雑味まで抽出されてしまいます。温度は一般的には90~95℃程度とされていますが、好みに合わせて80~95℃程度の範囲内にするといいですね。

スッキリと飲みたい場合や、浅煎りの場合は85℃程度でも美味しく淹れられますよ。是非試してみてください。

お湯の量(ブリューレシオ)

難しいポイントですが、コーヒー豆に対するお湯の量もコーヒーの抽出度と濃度を左右するため重要です。

コーヒー豆に対してお湯の量が多ければコーヒーは薄まりますし、反対にお湯が少ないと濃くなります。ここは直感的にもわかりやすいですね。では、コーヒー成分の抽出量に関してはどうでしょうか?

多くのお湯を使うと、その分多くのコーヒー成分を抽出することが出来ます。食塩水を作るとした時、100gの食塩を溶かすのに100mLの水と1Lの水では1Lの方がしっかり溶けそうですよね?

難しいのは、抽出量を増やすために湯量を増やすと薄まってしまうし、抽出量を減らそうと湯量を減らしてもコーヒ0が濃くなってしまいます。

この豆1gに対して使う湯量をブリューレシオといいます。豆20gに対して300mLのお湯を使った場合はブリューレシオは1:15となります。プロでも1:15~16程度が主流ですね。

最初は湯量を調整せずにブリューレシオを1:15~16程度と決め、他で調整する方が簡単ですね。

調整方法

では、コーヒーの味わいを調整する方法をお伝えしていきます。上記の抽出量について、下記の画像で簡単にまとめています。

まず初めに、今お持ちのコーヒー豆がご自身のお好きな味なのか確認してみましょう。苦味が好きな方で浅煎りの酸味を引き出しやすい豆を使っても、好みの味にたどり着くことはできません。

市販品ではパッケージに味わいが記載されている物もありますね。豆選びはコーヒーの醍醐味でもあります。最初は違いもわかりづらいですが、いろんなコーヒー豆を楽しんでいきましょう。

調整方法① 挽き方、ミルを変える

もっとも簡単で味わいに変化を出しやすいのは挽き方です。同じ豆でも挽き方が変わると、味がかなり変わってきます。

豆の挽き方による味の違いはこちらで詳しく検証しています。もしよろしければ参考にしてみてください。

挽き方の調整では今の粉を基準として細かく挽くか、粗く挽くか決めていきましょう。

細挽きでは苦味の抽出量が増え、ボディ感のあるコーヒーになります。アイスコーヒーやカフェオレとして飲みたい場合はおすすめですね。中挽きでは苦味が抽出されづらくなり、酸味を感じやすくスッキリと飲みやすいコーヒーになります。

今淹れているコーヒーが苦すぎる、重すぎると思うのであれば少し粗く挽き、酸味が強すぎる、薄いなと感じるのであれば少し細く挽きましょう。

また、ミルの質によっても味わいは変化します。豆から挽いた際に生じてしまう微粉はコーヒー成分を過剰に抽出させてしまい、微粉が多すぎると雑味やえぐみのある味となってしまいます。

1万円以内で初心者におすすめのミルをこちらで紹介しています。こちらも参考にしてみてください。

調整方法② お湯の温度を変える

豆の挽き方を変えてみたら、次はお湯の温度を変えて味わいを調整してみましょう。温度が上がるほど抽出量が増え、下がると抽出量は減ります。

深煎りで飲むときは93~95℃程度浅煎りでは83~85℃程度にしてみるといいですね。焙煎に合わせて温度を変えると、その豆の強みを活かした味わいになります。

温度計がない場合

温度計がない場合は、沸かしたお湯をコーヒーサーバーに移してから戻した回数で調整しましょう。

お湯を移す際にコーヒーサーバーに触れることや空気と攪拌されることで温度が少し下がります。これを何回行ったかで調整するといいですね。

私も以前はこの方法で行っていました。使用する器具や沸かした湯量によっても変化量が変わるので、お持ちの器具で試してみてください。

もしくは、氷で温度を下げてみましょう。氷をお湯に入れた数で調整してみてもいいかもしれませんね。入れすぎるとうまく抽出されない温度まで下がってしまうため、最初は少ない数から始めましょう。

調整方法③ ドリッパーを変える

思い切ってドリッパーを変えてみてもいいですね。材質を変えると熱伝導率も変わるため、お湯の温度変化も異なってきます。ドリッパーも円形型から台形型、中には穴の形を変えられるものもあり、多種多様となっています。

お好きな味わいに合わせてドリッパーを選び、そこから挽き方や温度を調整していくと、より好みの味に近づけるでしょう。

スッキリと飲みたいのであれば円形型のV60やコーノボディ感のある味わいであれば台形型の3つ穴や1つ穴がおすすめです。

まとめ

コーヒーは抽出のされ方で味わいが変わってきます。そのため、ご自身のお好きな味わいを出しやすい豆を選び、抽出量を調整していくことで好みの味のコーヒーを抽出することが出来ます。

抽出量を多くすると苦味が強い味わいに、少なくすると酸味が強い味わいに変化していきます。抽出量は挽き方やお湯の温度、ドリッパーの違いなど、いろんな条件で変化していきます。

  • 抽出量を上げる(苦味を強く):細挽きにする、お湯の温度を上げる、台形型ドリッパー
  • 抽出量を下げる(酸味を強く):中挽きにする、お湯の温度を下げる、円錐型ドリッパー

まずは挽き方や温度を変えてみて、よりご自身の好みに合わせたい場合はドリッパーを変えてみてもいいでしょう。

ただし、コーヒーは奥深く、今回挙げたこと以外にも蒸らし時間の変化など様々なことで味わいが変化します。色々な調整を繰り返し、ご自身の好みに合わせたコーヒーを淹れられるようになりましょう。

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